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紺野俊介

27歳
IT関連会社　営業　入社6年目

2003-2006年　世界オリエンテーリング選手権日本代表
2006年　日本オリエンテーリング選手権　優勝
2005年　世界オリエンテーリング選手権　ミドル決勝40位
2002年　世界学生オリエンテーリング選手権　ショート決勝進出
1999-2000年　日本学生オリエンテーリング選手権　ショート種目優勝

（インタビュアー　円井基史　2006年7月31日）

・競技的にベストの時期、その成績、
　およびその当時のトレーニング内容・パターンを教えてください。

成績的に良かったのは、2005年夏の世界選手権（ミドルで決勝進出）と、
2006年春（3～5月）（世界選手権国内選考会ミドル、ロングともにトップ通過）でした。
昨年の世界選手権は、狙ったレースで結果を出すことができました。
今年の春は、自分の想像以上に結果が良かった感じです。

今年の春前、1～3月はレースが少なかったので、週末は長い距離を走るようにしました。
3時間程度のLSDが中心です。スピードトレーニングはやっていません。

平日は早く帰れれば30-40分のジョグをしています。週1-2回程度。
週末は必ずトレーニングするよう心掛けています。
合宿や大会があれば必ず参加しますし、その他の週はLSDやJogをしています。

・最も忙しかった時期のトレーニング内容・パターン、
　またそのときの典型的な生活パターンを教えてください。

例えば、今回の世界選手権の直前が忙しかったです。
そのときはなるべくオリエンテーリングのことを考えないようにしました。
仕事に集中し、平日はトレーニングをしませんでした。

平日の生活パターンは、
7:00　起床
7:30　家を出る
8:30-23:00（遅いときは24:00またはタクシー）　勤務
24:40　帰宅（終電の場合）
25:30-26:00　気付くと床等で寝ていることが多い
といった感じです。

・時間を作るための工夫を教えてください。

仕事と競技とのメリハリをつけています。
平日は仕事、土日は競技に集中しています。
土日は仕事を全くしないようにしているし、
極力仕事のことを考えないようにしています。

・人生の中で仕事はどういう位置付けですか？
　仕事へのコミットメントや、仕事に魅力を感じているかを教えてください。
　時間は有限ですが、仕事や競技など、どうバランスを取っていますか？

入社したばかりの頃は、オリエンテーリング関係者から、
「仕事を辞めろ、辞めろ」と言われてきました。
（同世代の選手の多くが大学院に進学してトレーニング時間が取れていた状況や、
今後の成長の可能性を見据えてのことだと考えられます。）

しかし、最近では、仕事に慣れてきたし、
今では仕事を辞めてどうこうということは考えなくなりました。

仕事を辞めて十分な時間があったとしても、自分の体の状況を考えると、
今以上に速くなるかどうかは分からないと感じています。
昔はそうではなかったですが、今では、仕事をやりながら、
いかに自分を高められるかというところに、
意地というか、意義を感じている部分があります。

・飲み会やデート、家族サービス等は、自分の中で位置付けられていますか？

飲み会もデートも普通にやっています。
ただし、飲み会の前にマラニックをするなど、運動と合わせてやることが多いです。
またそれらが息抜きになる側面も大きいです。
平日は会社関係の人としか会わないから、
オリエンテーリング関係者と会うことで、息抜き、リラックスができます。

・プロ選手との差はどうしても生まれるはずです。
　ジレンマはありませんか？
　どこかに妥協点があるのでしょうか？
　プロ、セミプロへの道は考えない（なかった）のですか？
　アマチュアであることについてのどうお考えですか？

先に述べたとおり、今はプロやセミプロへの道は考えておらず、
仕事と競技を両立させたスタイルでどこまで行けるか、
そういうスタイルでやっていくことを考えています。
後輩たちにも、仕事をしながらでもやっていけることを示したいと考えています。

しかし世界大会に出て、海外選手と一緒に走ると、
どうしても差を感じてしまうのは事実です。

・おまけ：年齢（加齢）とのつきあいについて、どうお考えですか？

今は若さにまかせて、がむしゃらにやっている感じです。
今後は体のケアをしっかりして行きたいと考えています。
また、いつまで第一線でやっていくかも考えていきたいです。

・仕事と競技を両立させようとがんばっている、
　あるいはその挟間で悩んでいる若者へのコメントをお願いします。

仕事と競技をうまく両立する秘訣は、「深く考えないこと」かもしれません。
自分の例では、やるときはやる、やらないときはやらない、と、メリハリをつけています。
ストレスをためないこと。
まじめすぎない。適当に。息抜きが重要。
そんなところですかね。