OLに初参加しての感想  宮下 普(2010年トランスアルプスジャパンレース完走者) 

(※2010年1月のジュニアチャンピオン大会へ参加)

1  オーバークオリティー
参加者が払う参加費に対して、運営側の負担が大きすぎるように思 う。
過去の遺産に依拠しているとはいえ、あれだけ正確な地図、手際のよ い運営、役員の数、機材、フィールドの提供諸々を考えても、もう少し高い参加費が運営側の事情としては必要でしょう。
普及のために善意で頑張っていらっしゃるのでしょうが、本来はもっ と高い対価を貰わねばならないものですよね。


2 時 間効率の悪さ
それに対して、一般参加者(特にランナー)としては、たかだか数キ ロ山を走るだけに半日以上拘束されるのは、トレーニングの時間効率という点でいささか不満が残りました。
そういう意味では、JCの参加費は2000円であったが、ランナー としては1000円くらいのトレーニング価値(5kmの草ロードレースと比較)だと感じる。

2 時間効率について補足
1000円のトレーニング価値というのは、大会「参加」の対価では なく、参加で得られる肉体的トレーニング負荷をロードレースにおける参加費で比喩してみると1000円くらい(=5kmの草レース相当)かな〜と。


3 手 続きの煩わしさ
やってみるとそんなことはないのだが、初心者説明を受けている間は ルールの多さに驚いていた。
地形記号やコントロールを示す記号(図で示すと初めて知りました) も覚えなきゃいけないし(当然全部は覚えられなかった)、スタートまではかなり不安でした。
実際のコントロール配置やフォールド選択も含めJCは非常に初心者 向けに運営されていると感じたが、それにもかかわらず、初心者が越えるべき最初の知識・手続きのハードルは高いなと思う。
この点、ロゲインはハードルが低く、入り口としてはより万人向けだ と思います。


4 参 加者との交流
時差スタート&基本個人競技ということで、ランの大会みた いに話しながら一緒に走ったりできない。また、スタート前は非常に孤独。
この点もロゲインの方が入り口向けですね。わいわいやれる。


5  ラップ解析・ルート検討の楽しさ
これはOLの良さだと思う。その場で参加するだけではなく、さまざ まな角度からレースを分析し、楽しむことができる。
ロードレースのラップより格段に面白い点。


6 ス ポーツとしての広がり
フィールドの問題は別にしても大会開催には運営側の負担が大きく気 軽に開催できない。
その一方で新規参加者(その多くはランナーだと思う)としては参加 が何か面倒な気がするし、一度参加してみても時間的に物足りなかったりする。
両者の要因がOL参加者の停滞(といっていいのでしょうか?、すみ ません)をつくっているような気がします。


7 地 図読み
Oマップは正確なので地図読みしていて非常に安心感がありました。
が、実際のフィールド(登山やトレイルラン、街中など)では地図は たいてい不正確か大雑把で必要な情報がすべて載っていない。
そういう中でのナビゲーションは、ある意味でOLのナビゲーション 技術とは異なるものがあるのではと思いました。
もちろん、基本技術としてOLのナビ技術はそれは素晴らしいものだ とは思いますよ。
でもOマップの地図読みがたとえ完璧でも、地形図や5万分の1の山 と高原地図では、迷うことがあるかも?ということです。
迷う可能性は一般人より格段に低いでしょうけど。

7 地図読み についてですが、
私は「OLの地図読み>地形図など普通の地図読み」だと単純に考え ていたのですが、両者には質的に異なる部分もあるのだということに気づかされた、それがちょっと驚きでした、ということです。
それほど深い意味はないですので。。。

ただ、地形図やお店の案内図に見られる略図における地図読みでは、 不正確な情報を想像力でいかに現地にマッチングさせるかが、重要なポイントの一つだとは思います。
Oマップが意外に不正確だというのは、ある意味驚き、地図の作成過 程を考えるとある意味納得でしたが、
大きな道が書いていない、道がてんで間違っているなどの不正確さは ないと思いますので、やはり地形図とは別物の部分があるような気がします。


いろいろ意見書きましたが、何よりもOLはとても面白いスポーツだ と強く感じました。
また、どこかの大会に参加してみたいです。

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